
「日本の宝、国宝の仏像って、 いったいどれくらいあるんだろう?」
「見るなら、 どこに行けば一番たくさん出会えるのかな?」
一度はそんな疑問を抱いたことがあるかもしれません。
実は仏像の国宝は全国に何体あるか、 その数と場所にははっきりとした傾向があります。
この記事では2025年最新のデータに基づき、 国宝仏像の総数から特に多く所蔵されている都道府県、そしてお寺のランキングまで分かりやすくご紹介します。
▼この記事でわかること
- 国宝に指定された彫刻(仏像)の正確な総数【2025年最新情報】
- 国宝仏像の所蔵数が多い都道府県ランキングTOP5
- 「国宝の聖地」とも呼べるお寺とその見どころ
目次
国宝の仏像は、全国に何体ある?【2025年最新情報】
日本には、 数えきれないほどの仏像が存在します。
しかし、 その中で最高ランクの「国宝」に指定されている彫刻は、 いったい何体あるのでしょうか。
文化庁のデータベース(2025年6月現在)によると、 国宝に指定されている彫刻の総数は、 141件です。
この数字は、 建造物や絵画など、他の分野の国宝の数と比べても決して多くはありません。
一つ一つが、 日本の歴史と文化を象徴する、 かけがえのない「国の宝」なのです。
私が初めてこの正確な数を知った時、 その希少性に改めて驚きました。 そのうちの一体でも多くに会いに行きたいと感じたことを覚えています。
この貴重な141件は、 日本全国に均等に分布しているわけではありません。
実は、そのほとんどが特定の地域に集中しています。
【場所編】国宝仏像の所蔵数 都道府県ランキングTOP5
国宝の仏像はどの都道府県に多く存在するのでしょうか。
所蔵数トップ5をランキング形式で見ていきましょう。
1位:京都府(約80件)
日本の都として、 長く文化の中心であり続けた京都府が、 圧倒的な数で1位です。
優美な定朝様式の完成形である平等院鳳凰堂の阿弥陀如来坐像など、 平安時代の貴族文化を象徴する仏像が多くあります。
2位:奈良県(約40件)
京都府に次いで多いのが、日本最初の都が置かれた奈良県です。
有名な興福寺の阿修羅像や東大寺の諸仏などなど、力強く国際色豊かな天平文化を代表する傑作が揃っています。
3位:滋賀県(約6件)
京都や奈良に隣接し、 古くから交通の要衝であった滋賀県が3位です。
向源寺の十一面観音菩薩立像に代表される、 地方で独自の発展を遂げた、 魅力的な仏像に出会えます。
4位:大阪府(約4件)
大阪府の国宝仏像の代表例として、観心寺(かんしんじ)の如意輪観音(にょいりんかんのん)坐像。
この像は大阪府に現存する唯一の密教彫刻の国宝です。
5位:和歌山県(約3件)
高野山金剛峯寺に伝わる、運慶ら天才仏師集団による八大童子立像など、 鎌倉時代の写実的な仏像が有名です。
このランキングを見ると上位2つの府と県、つまり京都と奈良だけで、 国宝彫刻全体の7割以上を占めていることが分かります。
国宝仏像に効率よく出会う旅を計画するなら、 まずこの二つの場所を目的地にするのが、 最も良い方法と言えるでしょう。
【お寺編】特に数が多い!国宝仏像の二大聖地
都道府県だけでなく、 お寺単位で見ても、 特に多くの国宝仏像が集まる「聖地」と呼べる場所があります。
ここでは、 その代表格である奈良の二大寺院を紹介します。
仏像の宝庫:興福寺【奈良】
奈良公園の中心に位置する興福寺は、 まさに国宝仏像の宝庫です。
特に、 境内にある「国宝館」には、 あまりにも有名な阿修羅像をはじめ、 八部衆立像や、 十大弟子立像、 金剛力士立像など、 教科書で見たことのある国宝が一堂に会しています。
私が国宝館を訪れた際は、一つの空間にこれほどの名作が密集していることに、ただただ圧倒されました。
仏像ファンならずとも、 一度は訪れるべき、 日本屈指のミュージアムです。
圧巻のスケール:東大寺【奈良】
「奈良の大仏さま」で知られる東大寺もまた、 数多くの国宝仏像を所蔵するお寺です。
大仏殿そのものはもちろん、 法華堂(三月堂)の不空羂索観音菩薩立像や、日光・月光菩薩立像、戒壇堂の四天王立像など、境内を歩けば至る所で国宝に出会えます。
東大寺の魅力は、 そのスケールの大きさにあります。
一つ一つの仏像が持つ力強さと、それを包み込むお堂の荘厳な雰囲気が一体となって、見る者に深い感動を与えてくれます。
まとめ:仏像の国宝は全国に何体?数と場所ランキング
今回は仏像の国宝は全国に何体あるのか、そしてその数と場所のランキングについて解説しました。
- 国宝彫刻の総数は141件と、非常に希少な存在であること。
- その7割以上が京都府と奈良県に集中していること。
- 中でも、興福寺や東大寺には特に多くの国宝仏像が集まっていること。
これらの事実を知ることで、漠然としていた国宝仏像への道のりが、ぐっと身近に感じられるようになったのではないでしょうか。
この記事を参考にして、日本の国宝である仏像たちに会いに行く、素晴らしい旅を計画してみてください。